久々にケンカした。

実は日曜日に会う約束をしていた。
が、俺のバイトのスケジュールの都合が悪く変更できず。
仕方なく俺はバイトへ行き、帰り道彼女さんへ電話した。


「何でいつも予定がコロコロ変わるの〜」


おっしゃるとおりで。
この癖、最近は意識したおかげでかなり減ったが・・・たまに出てしまうから困ったものだ。
さすがにキレられてしまい、その日は電話で謝りまくってなんとか済ませた。


俺は行けなかった事が非常に悪いと思ったので・・・
北千住で彼女へのプレゼントを買い、部屋まで行った。
物で解決できるものではないんだが、まぁたまには形で示すのもアリかな?と思い。


部屋で1時間ほど待っていると彼女さんが帰ってきた。
やっぱり驚かれた。


「何でいるの?」
「いや、謝りたくてさ。」


しばしの口論。
俺はひたすら謝りまくっていたんだが。
突然、何故こんなに責められなければならないのか分からなくなり、だんだんイライラしてきた。
俺が悪いのは分かるんだけどさ…。
それが分かっているからこそ、今日は謝りにきたわけで。


確かに予定を変えた俺が悪い。
ただ淡々と責められる筋合いも無いので、俺は頭にきて部屋を飛び出した。
寒空の中、さくさくと帰路に着こうとする。
歩きながら、ふっと思う。


何やっているんだろう。
本当は謝りに来たはずなのに。


仲良くなったコとはいつもそうだ。
いつも気持ちとは裏腹な行動をしてしまう。


というか、このフレーズも何回書いていることだろう(笑)。
本当に俺はここだけ進歩が無い。自信が無い、というのか。


歩きながら、飛び出した事を後悔する。
相手の喜ぶ顔を見たくてしたことを踏みにじられたからといって、飛び出すことはなかった。
でも、我慢できなかった。


俺は気が長いとよく言われるが・・・
そうでもない気がする(笑)


数分後、ポケットの中の携帯に着信が入る。
ランプの明滅を繰り返しながら震える携帯を取り出し、ディスプレイを開くと彼女の名前。
受話ボタンを押す。


「どこにいるの…?」
「コンビニの前。」


すぐに車で迎えに来る彼女。
中に入ると彼女はこう言った。


「これから駅まで送るから、それまでに、もしもう付き合う気がないなら駅で車を降りて。」
「でももし一時の感情で飛び出してしまったなら、話がしたいから車に乗り続けていて。」


今いる場所から駅までは約20分。
それまでに答えを出せ、と言う事なのだろう。


しばしの沈黙。
車はひたすら走り続ける。


窓から街を眺めながら、俺は考えていた。


もし・・・このまま「別れる」という決断をしたらどうなるのだろう。
色々な人に触れ合っていても解決しないこの難儀な気持ちや感覚を、
切り替えるきっかけになり得るのだろうか?
最近、他の子のために生きてみたい、と思う自分もいる。


「自分の居場所はもうここじゃないと思う日が来る。」
「妥協して付き合うなら意志を持って別れたい。」


某師の言葉が頭をよぎる。(いつも無断での引用すいません...)


最近の自分の周りの流れは良いものになってきている。
好きだった人さんとも縁が繋がった。
『留学を一緒にしたい』というR子のために頑張ってもいいだろう。


この感覚でいつも縁を切ってきた。
そして数時間後や翌日には後悔してた。
いい加減にしろよ、と彼女がさまざまな場面で尽くしてくれた事を思い出してみる。


やがて車は駅に着く。


「どうするの…?」
不安げに俺を見つめる彼女。


「走って。」


俺は言う。


「…もう後悔しないね?」
「飛び出したときよりも後悔はしないはずだから。」


フッと彼女が息を吐いて。


「じゃあご飯を食べに行こう♪」


そんな月曜日。
やっぱり離れられない。