わたりどり

早朝ですが書かないと忘れそうな気がするので書いておく。
 
先週の日曜日に番ゲしたYえ@D3と会うことになった。
本来は桜を見に行くはずだったが、雨が降っていたので実現せず、
吉祥寺で美味しい物でも食べて過ごしましょう、ということになった。
 
夕方6時。
吉祥寺の改札前で待っているとYえが現れる。
「一週間ぶりだね。」
「本当ですね〜」
先週番ゲした時と同じような服装だった。(笑)
番ゲしたときは顔が暗がりでよく見えなかったけれど、
よく見るとハーフっぽくて綺麗な感じ。
 
お花見が上手くできないせいか、昨日よりも人通りは若干少ない。
とりあえず北口へ出てカフェへ行こうとした。
傘を取り出してYえを見ると、傘を持っていなかった。
「あたし傘持ってきていないんですよ。」
「へ?」
 
というわけで相合い傘をして街を歩くことになった。
相合い傘なんて久々にした。(笑)
 
はじめエクセルシオールなんてベタな場所に入ろうとしたが混んでいたので、
いつもの某アルファベットのカフェへ行く。
ここの店員さんにはそろそろ顔を覚えられてそう。ていうか絶対覚えられてる。
しかも、毎回連れてくる女の子も違うし、どんな奴だと思われているんだろう。(笑)
 
そしてしばし雑談。
彼女の血液型はA型。
そんな風に見えない、という話をしていたら、
「普段はA型っぽくないんだけれど、例えば居酒屋でコンパしているときに
みんなに楽しんで欲しいと思うから、誰かが退屈そうな顔をしていると、
それを気にして気を遣いすぎるんだよね。」

誰かを彷彿とさせる内容だった。(笑)
あぁ、A型ってやっぱりそうなんだねー。
でもYえの仕草や行動、性格はどっちかというとB型っぽい。
 
この子、最初Weタイプだと思っていたんだけど、話しているとMeタイプっぽくなってきた。
(We/Meが分からない方は強いリーダーはチームの無意識を動かすをお読み下さい♪)
服装や髪型などから全く見当が付かなかったので、
会話から理解していくしか無かったんだけど。
 
Yえは自身の性格を男っぽい、と言う。
この話を聞いてアウェイかなとも思ったけれど、そんな感じはせず、ずっと話していた。
 
話の中で。
「実はあたし、来月から1年間海外へ行くんだ。」
「だから最初番号教えても意味無いから教えないようにしたかったんだけど、
なんか教えても良い雰囲気だったから教えたんだー。変な人じゃなかったし♪」

 
なんじゃそりゃー。今まで無かった展開。
でも、すごく話してくれるし、聞いてくれるし、よく笑う。Sinはこういう子に弱いです。
マイナス表現をしないし、プラスでトークを返してくれる。
「一人で頑張れる人が好きなんだ」と話したら、「あたしもだよ」
甘えたい瞬間はあるけれど、最後は自分で動く、という考えが一致。
 
気付いたらすごくたくさん話してた。投げるとぽんぽん帰ってくるから・・・
あっという間に1時間ちょっとが経過し、お腹が空いたから移動しよう、ということで、
カフェを出る。
 
「雨止んでるよー。公園いってみよっか?」
 
というわけで公園へ。
雨の中ビニールシートを敷いてお酒を飲んでいる人達がいた。
夜桜というにはちょっとライトアップが足らないけれど、不思議な感じ。
その中を、二人でゆっくりと歩いていた。
 
一通り見終えて、居酒屋へ。
アレルギーがあるんだ、っていう話をしたら、すごく熱心に聞いてくれた。
「何が駄目なの?何が平気なの?」
嬉しくなった。
アレルギーって、人によってはすごく軽く見られがちなものなんだけど、
実際は生死に関わるくらい強い反応をする人もいる。
でも理解されないことの方が多くて、そのたびに辛いんだけど。
こういう部分に気を遣ってもらうことのほうが嬉しいんだなぁ、と思った。
 
また談話。
Yえの"あたしは女の子っぽくないコンプレックス"はちょっと深いみたい。
何を話してもNoで返ってくるので。
 
俺の昔の恋愛話もした。すごく好きだった人がいたこととか。
久しぶりにまともなボールを返してくれる人と話したせいか、
途中から結構ハイペースで話していた気がする。
こんなに話す事出来たっけ?って思いながら、口から出てくる言葉。
そのどれもをきちんと受け止めてくれて、返してくれる。
途切れることのない会話。
横を見ると、Yえの左手が俺の右手と重なりそうな位置にある。
 
 
ドキドキしながら、ふっと重ねてみる。
 
相手の変化は何もない。
 
でも何故か気恥ずかしくなってしまって、すぐに手を取ってしまった。
 
気付いたら12時。3時間近く居酒屋で話していた。
本当によく話したな?と思いながら店を出る事にする。
オールするのも問題ないと聞いていたので、カラオケへ移動。
久々にSHIDAXなんて入った(笑)。
 
んで、歌う。
Yえ、歌が上手い!声質がYUKICHARAaikoを歌わせるとピッタリ。
俺も負けずに堂本剛を熱唱。カラオケ自体久しぶりでノリノリでした。
 
 
時間が過ぎて。
 
 
ふと、手をもう一度繋ごうと手を伸ばしてみる。
 
 
手先に触れて軽く握ると、キュッと握りかえしてくれる。
 
 
俺の手よりも小さく、細いその手を繋いだり離したりしながら、
ずっと歌を歌っていた。
 
 
そのころ、俺の中でひとつ気付いた事があった。
この子は、高校の頃に俺が好きだった子にすごく似ている。
浪人中まで好きだったけれど、その性格の悪さに呆れて殴ってしまった子。
その子にすごく似ている。
 
だからどうしたって訳でも無いんだけど、見せる笑顔のそっくり度合いに驚いていた。
 
歌が止まり。
俺の右肩に頭をちょこんと乗せるYえ。
その頭を撫でたり、肩を抱いたりして微妙なスキンシップを図る俺。
Eタイプだからいちゃつくだけで精一杯ってのもあったけれどね・・・
 
それが、なんか恋愛の純粋さを思い出させてくれて。
ゲットとは無縁で純粋な、相手へのいたわりというか、癒しというか、
そういうことを考えられる自分がいたことにとても安心できた。
Yえがそういう相手だったのかもしれない。
 
急に・・・甘えたくなり。Yえの背中に手を回す。
キュッと抱きしめたその体は、やっぱり小さい。
でも、Yえは俺の背中に手を回すことは無い。
何でかな?って話してみた。
 
「心のなかで、来月海外へ行くからこっちで何かすることに対して目を背けてる。
変な気持ちを背負いたくないんだ・・・」
 
目標へ向かって旅立つ時期。
寂しさもあるけれど、それを乗り越えて海外へ行こうとするYえ。
今俺がここで何かをしたら、きっとそれはYえが旅立つ上で何らかの障害になるかもしれない。
そう思い、俺はそれ以上何かを期待するでもなく、行動を変えるわけでもなく、
早起きをしてちょっと疲れた様子の彼女を、自分の膝枕の上に寝かせていた。
髪の毛を撫でながら、俺の中に、愛しさにも似た、大切にしたいという気持ちが芽生えていた。
 
そして時間は経ち、カラオケは閉店へ。
店を後にして、早朝の吉祥寺駅へ行き、来年会おうね、と話して解散。
 
 
帰りの電車の中ですごく切なくなった自分がいた。
自分のことを理解してくれる人がいる。
自分の話を聞いてくれて、自分も相手の話を聞くことが楽しい。
性格や考えも合う、上昇志向もある。
 
自分ととても話が合う人で、これからも楽しく話を出来るだろうに、
その相手とは、来年までもう会う事はない。
 
たった一日話しただけだけど、久々に心を開いた相手だった。
この子と会うちょっと前にも別の子と話していたけれど、こんな気持ちになることはなかった。
 
この子が旅立っていくことが、自分の居場所の喪失と同じように感じられて、
ちょっと泣きそうになりました。
 
 
声を掛けて良かったと思った。
相手も、知り合えて良かったと言ってくれた。(社交辞令かもしれませんが。)
 
あの時あの場所で声を掛けなければ、きっと他人のまま。
でも一言交わしたおかげで、縁が出来た。
 
俺は講習も何も通っていません。
ただ、声掛けする方々の日記を読み、実際に声を掛ける人の姿をトレースして
見様見真似で声掛けを始めました。
 
成果らしい成果は出ていないけれど、こうして今日波長の合う相手と話すことが出来て、
声掛けの良さを感じました。
 
地元の駅に着くと、Yえからメールが届いていた。
 
『来年笑顔で会えるように、これから頑張っていこうね。』
 
そう。
 
Yえだけじゃない、R子や、これから出会っていく人達と、何かを築き合うことが出来るように、
俺は頑張っていかないといけないんだよね。
 
 
心に寂しさと切なさを抱きながら、俺は帰路へと着いた。