大学→バイト

 今日は受信ではなく発信のバイト。某通信教育講座をオススメするものだ。幼児用だが。そこで、今日他のバイトの人たちと話していたことが一つある。
 中学生や高校生にも教材を勧める部門があるのだけど、いまひとつ獲得率が奮わないらしい。何故だろう?と彼らは話している。
 僕はそこで一つの意見を挙げた。「今の子供達は成績以外の部分でも自分達が認めてもらえる場所を欲しているし、世間もそういう風潮に変化しつつある。個性重視の現代、勉強だけで目立つ事は考えなくなったのではないか。」と。
 すると…みんなが納得した上で、その後ひとりがポツりと呟いた。
 「なんつーか…かしこいねぇ。」
 この台詞、僕は非常に違和感を憶えた。僕の台詞のような意見は、きっと世間にごまんと転がっているし、そんなことで感心されても、、、という気持ちだった。
 ズレを感じた。そこにいる人たちと、僕との。
 僕が別に物事の本質を見つめているわけではない。あくまで数字や世の中の情勢から考えられる、むしろ自身には稚拙と思えるような意見を伝えただけなのに。その場に居る人はそれすら考えることはないのだろうか。
 みんな、生きていく事に必死なのだろうか。そして僕は、その中に埋没することにはなるまいと思いながら、その後のバイトを続けた。