地震

会社で翌日の会議の資料を作成している時に、それは起きた。
グラリと揺れはじめる建物。
それは下から突き上げるような、普段はなかなか起こりえないような揺れで、「日本は地震大国だから地震が起こるのは日常茶飯事」と、いつもなら余裕で構える自分も少し焦りを感じる。

そして…グラグラーン。
ビルが大きく揺れだす。
騒然となる社内!!
女子社員の悲鳴があがりはじめる。
パソコンラックが大きく揺れ、ガタガタと窓や机も大きく揺れ始める。
総務部の人が飛び込んできて慌てて叫ぶ。

「机の下にもぐってくださーい!!!」

みんな慌てて机の下へ。大きく揺れるビル全体。。。
机の下に居ながらも、スーツの左胸ポケットから携帯を取り出してすぐに母親に連絡する。…が、時既に遅し、電話が繋がらない…。auiPhoneもダメ。まったく…3キャリア持っていてもこうなってはただの文鎮だ(笑)。

――揺れはしばらくしてどうにかおさまったものの、安全管理部からの指示で会社の近くにある某神社へ移動。
すでに他のフロアに入っている会社の人も非常口を経由して続々と降りてきている。
やがて、神社の境内は会社の人・外部の人・ホームレスも含めて大勢の人で埋め尽くされていく。

ビルを出た後も、余震がしばらく続いた。
付近で建設中のビルの屋上にそびえ立つ巨大なクレーンや、飲食店のビルが大きく揺れるのを目にするにつれて、この事態が「非日常」であることをじわじわと自覚してくる。

携帯電話はあいかわらず3キャリアとも全滅。
なんとかコールを続けて、祖母に連絡を取って安全を伝えた。
母親はこの時点では繋がらない。
弟もつながらない。

…余震が少しずつ落ち着きを見せ始め、1時間が経過したころ、ようやく安全管理部からビル内へ戻る指示が伝えられた。

しかし、もはやみんな仕事している場合ではない。

特に支店のある仙台は地震震源地に近い。
社内で一斉に仙台支店に連絡をするが、当然だが電話が繋がらない。不通。
仙台に連絡を続けながらも、他店舗にも急いで連絡をし、人員の安否を確認していく。

店員さんはもちろん、お客さんもすぐに避難させたようで、さすがうちの会社…と少し感心した。

…結局、帰宅難民にならなさそうな俺や同僚はすぐに帰らせてもらえることとなった。
帰宅途中に家族と連絡も取れたし、何とかなった。
他の同僚や上司は新宿近くのホテルや、社内に宿泊して夜を明かすようだった。その頃総務部はすでにコンビニで買い出しを始めていた(笑)。
 
クソ寒い中歩きとバスを併用して帰ってこうしてブログを書いていますが…割と怖かったのは事実。

今日は普段会っていない人にもあれこれメールをして安否を確認したが、やはり意外と気になるものですね?
 
というわけで、自分は無事です。